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当院の診療について

 

  アトピー性皮膚炎は体質によっておこる疾患ですから、症状を軽くすることは可能ですが、「完全に治す」ことは残念ながら難しいと思います。症状を最低限にして、生活に支障のないようにすることを目標にいたしましょう。
 アトピーは、皮膚の潤いが低下していることによってトラブルが生じやすい(つまり皮膚がデリケート)ということが基本で、さらに、アレルギーが起こりやすいこと、かゆみを感じる神経が敏感すぎることが認められます。そのため、保湿剤を使って皮膚に潤いを与えながら治療をしていくことが大事と考えています。ただし、治療薬(ステロイド剤など)が必要な状態であるのに保湿剤だけを塗っていたり、保湿剤をすりこんだりすると、症状が悪くなることもありますので、ご注意を。
 保湿剤は、クリームや乳液やローションタイプというその性状のために、じくじくしている皮膚、表皮がむけている皮膚(びらん)、潰瘍(掘れている)面などには、刺激になったり増悪させたりします。そのようなときには、短期間ステロイド剤だけを使って症状を改善させてから、保湿剤を再開するようにしましょう。もちろん、細菌などの感染が重複しているときは、抗菌剤の使用が必要になります(「とびひ」がその代表です)。

 近年、ステロイド以外の効果的な外用剤もいくつか登場し、特に顔の症状のコントロールをするのに役立っていますし、からだや四肢の症状にも使用できます。

 

 ほくろのがんと言われているメラノーマについてもご相談ください。
乳幼児期からあるほくろは、ちょっと大きかったり真っ黒だったりしても心配ないことが多いです(本人の手のひらを超えるような大きなものはがん化することもあるので注意が必要ですが)。おとなになってからできたほくろも、心配ないものがほとんどですが、大きさや形や表面の状態が変化するものは要注意です。
また、40代くらい以降に生じる、ほくろに似た「脂漏性角化症」は加齢性の変化で、「悪性のほくろか?」と心配なさって受診されるかたの多くがこれです。
ご心配なら、みせてくださいね。

 ニキビは、抗菌薬の外用や内服、漢方薬の内服、毛孔の脂を減らす外用剤など、保険の範囲内の治療を行い、無効の時は他の外用剤を試したりします。

 

 まき爪の矯正治療を行っています。
 巻き爪は爪の変形ですが、靴、歩き方、足先への体重のかけ方などの問題で起こると考えられます
 痛みや炎症はある方も、全くない方もいらっしゃいます 必ずしも、変形の強さによらないようです
 矯正には、いくつかの方法がありますが、症状や個人差(年齢、歩行障害の有無、歩き癖、姿勢、靴 など)もありますので、相談して決めていきましょう。
 当院で行っている、巻き爪の治療、矯正は、(症状の軽いほうから言うと)
  コットンパッキング法(はじめは1,2週間ごとに通院、その後自己管理)
  ポドストライプ法* 爪の表面に伸縮性のtapeを貼ります 
  ワイア法*
  VHO法*      (*は保険外)   などです
 
「陥入爪(かんにゅうそう)」について
  深爪(爪切りのミス)や、爪横の皮膚を剥いたとき、など爪横に潰瘍(キズ)を作ったときにおこります。巻き爪の爪の横が(靴の中で押されて?)皮膚に食い込んでキズを作ったときにも起こります。キズができると、皮膚(角質、表皮)の下にある真皮(いわゆる、”赤いお肉”)が露出します。真皮は、爪や角質層が持っているケラチンが触れるだけで炎症、痛みを起こし腫れます。その状態で靴を履いて歩いていると、さらに痛みや腫れをまねいてしまい、さらに爪が食い込むことになります。爪の横に赤いお肉が盛り上がっているように見えることが多いですね。
 このようなときに、以前は爪を切ってはいけないという意見が中心でしたが、おそらく「切るだけではいけない」ということだと思います
 当院では以前から、爪の一部を切ってから、爪と腫れて盛り上がった部分との間にコットンやプラスチックチューブを充填したり、taping をしたり、という方法をとっています。そのことによって、その日のうちに痛みをかなり軽くでき、痛みがない状態が続けば盛り上がったお肉も小さくなってじくじくしていたところに皮膚がはって、爪が伸びてきても平気になってきます。これには、処置に少し通っていただいて、その後は自宅でもご自分で処置を続けていただくことが必要ですが、だんだんに覚えていってもらえます。とにかく、受診されたその日に痛みをなくす/減らすことに努めています。
 (ちなみに最近は、爪を切って治療する方法を勧める先生が増えてきたようです)
    
 紫外線治療について
 白斑、乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症に対して、紫外線治療を行うことができます。 3種類の照射機を用意してあり、症状や部位に合わせて使用しています。